
在宅ワークや法人導入でパソコンを用意するとき、中古PCにするか、リースPCにするかで迷う人は少なくありません。どちらも費用は抑えられますが、初期費用・契約の仕組み・保証・税務処理などが大きく異なります。この記事では、その違いをやさしく整理し、向いている使い方と注意点を具体的に解説します。コストだけでなく、運用のしやすさや安心感の観点から、自分(自社)に合う方法を見つけましょう。
初期費用と総コストの考え方

中古PCとリースPCでは、支払いのタイミングと合計額の出方が異なります。導入目的が個人か法人かによっても最適解は変わるため、まずは費用構造を押さえましょう。
中古PC:買い切りで自由度が高い
中古PCは初期費用が安いのが大きな魅力です。購入後は所有物となり、月々の支払いが増えにくいため、在宅ワークや小規模事業でも導入しやすい方法です。
・メリット:初期費用が安い/買い切りなのでランニングが抑えやすい
・デメリット:保証期間が短めで、故障時に修理費が発生する可能性
リースPC:月額で平準化できる
リースPCは初期費用をほぼゼロにでき、支払いを月額で平準化できます。予算化しやすい一方で、長期になるほど総額は高くなりがちです。満了時に買取る場合は追加費用に注意が必要です。
・メリット:初期費用を抑えられる/毎月のコストが明確
・デメリット:長期契約だと総コストが割高になりやすい
契約・更新・返却の違い

所有の有無が大きく関わります。ここを理解しておくと、入替や管理の手間が見通しやすくなります。
中古PC:所有権は自分にある
購入=所有なので返却義務はありません。利用期間に制限がなく、パーツ交換やカスタマイズも自由です。
・メリット:所有権が自分にあり、制限なく使える
・デメリット:保証・サポートが短め/故障リスクは自分側で管理
リースPC:期間満了で返却または更新
リースは契約期間の管理が前提です。満了後は返却または更新。更新で最新機種へ入替でき、常に整った環境を保てます。ただし、損耗の状態によって費用請求が生じる場合があります。
・メリット:計画的に最新環境へ更新できる/返却・入替がスムーズ
・デメリット:返却時の損耗で追加費用が発生する可能性
向いている利用シーン

業務内容や運用スタイルに合わせて選ぶのが近道です。用途の重さと運用ルールを基準に考えましょう。
中古PCが向くケース
・在宅ワークや小規模オフィスなど、費用を抑えたい個人・小規模事業
・文書作成・メール・会議などの軽作業中心
・1台を長く使い続けたい場合
→ 低コストと自由度を重視したい人に合います。
リースPCが向くケース
・法人や複数台の一括導入を行う
・定期的に入替え、常に最新環境を維持したい
・機器管理や費用処理をシンプルにしたい
→ 運用効率と最新性を重視する企業に向いています。
法人利用での税務上の違い

法人では、費用計上の方法が変わります。キャッシュフローと税負担の両面で比較しておきましょう。
中古PC(購入)の扱い
購入した中古PCは資産計上し、耐用年数に応じて減価償却します。金額によっては一括償却の特例が使える場合もあります。
・メリット:資産として扱え、償却で税負担を平準化
・デメリット:購入時に資金が必要
リースPCの扱い
リース料は毎月の経費として処理でき、減価償却は不要です。資金繰りを安定させたいときに有効です。
・メリット:毎月の費用化でキャッシュフローが安定
・デメリット:長期では割高になりやすく、所有権もない
判断のコツ

基準はシンプルです。「所有して自由に使いたいか」、それとも「最新機器を定期的に使いたいか」。この軸で決めると迷いにくくなります。
中古PCを選ぶべき人
・同じPCを長く使いたい
・初期費用を最小化したい
・カスタマイズして自由に使いたい個人・小規模事業者
リースPCを選ぶべき人
・定期的な入替で常に最新環境を保ちたい法人
・多台数の一括運用が必要な企業
・月額経費で明快に管理したい場合
まとめ

中古PCとリースPCの違いは、費用の払い方、契約の仕組み、そして税務処理の3つに集約されます。個人や在宅ワークでは、初期費用を抑えて所有できる中古PCが扱いやすく、自由度も高いのが特徴です。一方、法人や多台数運用が必要な場合は、リースによって常に最新環境を維持しながら、月額で安定した費用管理ができるメリットがあります。
どちらが合うかは、「長く所有して自由に使いたい」か、それとも「最新環境を維持しながら効率的に運用したい」かで決まります。この記事で紹介したポイントを踏まえて、自分(自社)の目的に合った導入方法を見つけてみてください。
中古PCを安心して導入したい場合は、動作確認や保証が整った専門店から選ぶのが安全です。品質とサポートに強い店舗をまとめた中古パソコン専門店7選も参考にしてみてください。初めての導入でも、安心して検討できます。

